設備管理とは、マンション・ビル・病院・学校など建物の管理をする職種です。「不動産業界の設備管理」という場合、エレベーター・受電設備・空調・ボイラー・給排水ポンプなどの設備を管理・点検・維持するのが主な仕事として注目されています。

本記事では、設備管理職がどのような流れで1日働いているのか、代表的なタイムスケジュールを解説します。向いているタイプにも触れているので、設備管理職を希望している人はぜひご参考ください。

設備管理における1日の仕事の流れ

早速、設備管理における1日の仕事の流れをチェックしてみましょう。およその仕事量やフローがわかると、設備管理の仕事を始めてからのイメージを描きやすくなります。

常駐型(日勤)の場合

9:00~9:30出勤・朝礼・今日のスケジュール確認
9:30~12:00各種設備の点検・巡回・検針・動作確認
12:00昼休憩
13:00~15:00専門業者への立ち会い・清掃
15:00~16:00修繕
16:00~17:00施設巡回・月例点検
17:00~18:00報告書や資料の作成・データ集計・報告・終礼

大規模施設や専門性の高い施設では、設備管理担当者が常勤していることが多いです。大規模であるからこそ設備数も多く、空調・電気・給排水・照明など施設内のインフラ設備に異常がないか、時間をかけて点検する必要があります。消火設備の確認、避難経路の点検など、安全管理に携わることも多いです。

実務では、上記の業務に加えて突発的な対応が入ることがあるので注意しましょう。「上階で漏水している」「非常口に物が置いてあって心配」など利用者から相談が寄せられることもあれば、「火災報知器が鳴っている」「入出庫スペース前に違法駐車されていて車が出せない」など緊急性を要する対応もあり、柔軟性が求められます。

常駐型(夜勤)の場合

17:00~17:30出勤・引継ぎ・今日のスケジュール確認
17:30~21:00各種設備の点検・巡回・検針・動作確認
21:00~24:00セキュリティチェック
24:00~5:00仮眠・緊急対応
5:00~7:00火災・防災設備の確認
7:00~8:00清掃・ゴミチェック
8:00~9:00報告書や資料の作成・データ集計・報告・終礼

大規模施設や専門性の高い施設では、24時間体制での管理を徹底するため、夜勤の設備管理担当者を常駐させている場合があります。基本的に日中と同じく設備の維持・管理がメインの仕事となりますが、夜間はセキュリティチェックや日中には人の出入りが多くてやりづらい火災・防災設備の確認をする割合が高めです。朝、人が増えだす頃には簡易的な清掃やゴミのチェックなどをおこない、利用者がトラブルに見舞われたとき声をかけやすい場所にいるようにする、など工夫も多いです。

また、夜勤は勤務時間が長いため仮眠を挟むのが一般的です。日勤と比べて人員も少なく、仮眠中であっても設備の故障や異常が発生した際は緊急対応が求められることがあります。

巡回型の場合

9:00~9:30出勤・朝礼・今日のスケジュール確認・移動
10:00~12:00【1件目】各種設備の点検・巡回・検針・動作確認
12:00昼休憩・移動
13:00~15:00【2件目】各種設備の点検・巡回・検針・動作確認
15:00~17:00【3件目】各種設備の点検・巡回・検針・動作確認
17:00~18:00報告書や資料の作成・データ集計・報告・終礼

小規模から中規模の設備を1日で複数巡回し、効率よくたくさんの建物の設備管理をする働き方もあります。基本的にはどの建物でもマニュアルに沿って設備管理をすることになりますが、時間効率を求められることと移動時間を確保する必要がある点が特徴的です。

また、建物によって点検が必要な場所が異なるケースもあるので、順序よく進める必要があります。複数日にわけて少しずつ点検箇所を変えていくこともあり、その日ごとに仕事内容が変わることもあるので、引継ぎや報告を徹底しましょう。

設備管理に向いている人の特徴

最後に、設備管理に向いている人の特徴を解説します。これまでに解説した「1日の流れ」を、間違いなく確実にこなせる人は、以下のような特徴があることが多いです。

  • 設備管理の技術・知識がある人
  • マニュアル通り・スケジュール通りに仕事を進められる人
  • トラブルがあっても慌てない人
  • 安全意識が高い人

設備管理の技術・知識があれば即戦力として重宝してもらえる他、普段聞きなれない設備名称やメーターの読み方などもすぐに理解できます。基本的に設備管理はマニュアルやスケジュールの通りに業務を進めていくことになるため、理解力が高く時間意識もある人であれば大幅な遅れなく働けるでしょう。

また、「僅かな違和感でもしっかりと報告する」「点検時のヘルメット着用など労災予防に努める」などができる安全意識の高い人や、急な漏電・漏水・機器故障・関連業者との連係ミスなどのトラブルが起きても冷静に対処できる人も重宝されます。

最初は難しく感じるかもしれませんが、慣れるまでは先輩社員が必ず伴走してくれます。技術的な知識と実践的なスキルを身につけて以降は、安定した働き方ができるでしょう。

まとめ

設備管理の仕事内容は建物や現場ごとに異なりますが、決められた手順に沿って確実な点検・巡回・検針・動作確認をすることが中心です。急なトラブルがない限り、コツコツ働ける職種なので、興味のある方はチャレンジしてみましょう。

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